マイホームは守れるか?と債務整理後の住宅ローンの影響

「住宅ローンを時々滞納してしまうようになった・・・」
「債務整理すると住宅ローンは一生組めなくなるの?」

当初マイホームローンを組んだ時から、状況の変化でローン返済が苦しくなり、遅れがちになっている人もいるのではないでしょうか。
遅延や滞納を長引かせることなく、すぐに専門家へ相談することをおすすめします。

延滞がある程度の期間長くなると、その時点で金融ブラック扱いになったり、または銀行ローンの場合はほとんどが保証会社をつけているので、執拗な督促をしてこないケースもありますが、「だから少しくらい大丈夫かな・・」と思うのは危険です。

★住宅ローンを滞納しているとどうなる?
クレジットカードの支払いと一緒で、遅延や滞納を繰り返すと信用情報機関の金融事故者として登録されることになってしまい、これをブラックリストに載ると言ったりします。

少しの遅延や延滞してもすぐに支払いを開始すればブラックリストからは消えますが、3ヶ月以上の滞納や何回も遅延するのは危険です。

また、住宅ローンは銀行からの借り入れが一般的に多いでしょうから、銀行の住宅ローンは保証会社をつけての契約がほとんどです。そのため銀行は保証会社に弁済してもらえばいいので、過剰な督促をしないケースもあります。督促がゆるいから大丈夫だろうと思わずに対策をとることが必要です。

滞納を長引かせると信用情報機関に金融事故者としてブラックリストに載りますが、保証会社が代わりに支払う「代位弁済」となると、これもブラックリストに載ることになり、一切のクレジットカードやローン契約、割賦払いができなくなりますので放置しないことです。

また、借り換えを検討している場合でも、滞納をしていてブラックリストに載っているとなると、審査に通らないことになります。

★住宅ローンを滞納の解決法は?
まずはすぐにローンを組んでいる銀行に事情を説明しましょう。
また2ヶ月以上の滞納は避けることがポイントです。

あなたからのローン支払いが数ヶ月されてないとなると、銀行は保証会社に任意弁済を求めるでしょう。そうするとあなたの代わりに保証会社が一括で銀行に返済します。そして、保証会社が今度はあなたに一括返済を要求してくるでしょう。
ローンを滞納するくらいですから、一括返済など到底無理な状況なのでマイホームを売却して手放すか、債務整理で決着をつけることになります。
・任意売却
保証会社に強制売却をかけられると現金化までに時間がかかったり、市場価格よりも安くなってしまう懸念があります。そこで強制売却をかけられる前に不動産仲介会社を通し、債権者であるカード会社(ローン契約元)、あなた、物件購入希望者の三者で合意した価格で売却して返済に充てることです。

この行いで全額返済できることもあれば、それでもなおローン残額が残ってしまう場合もあるでしょう。その時には債務整理を検討することになります。

・債務整理
債務整理で、「任意整理」の方法を取る場合は、マイホームを残せる可能性もあります。
カード会社(ローン契約元)と任意で、返済計画を練り直すことが叶うでしょう。

ただし、他の借金もある場合は、借金自体の減額が任意整理でされる訳ではないので、月々の返済が軽くなることには繋がらず、意味がないことにもなり兼ねません。

次いで、「個人再生」の方法を取る場合は、「住宅ローン特則」というものがありますので、この方法もマイホームを手放すことなく持ち家を確保できるでしょう。

一方で、自己破産という手続きでは、マイホームを持ち続けることはできなく没収処分となります。マイホームはローン付きでも財産となるので、管財人事件として裁判所が定めた管財人により売却処分で換価され返済に充てられることになります。

また、任意整理でも自己破産の手続きでもブラックリストに登録されることになり、7〜10年ほどはクレジットカードやローン契約をすることはできませんので、新たな持ち家を持つことはできませんが、自己破産でマイホームを失いブラックリストに載ってしまった人でも賃貸借契約はできますので安心してください。

ただし、保証人会社の加盟を義務付けられている賃貸物件については、保証会社の審査にブラックリストの影響で通らないことになります。

・住宅資金特別条項(住宅ローン特則)
個人再生の説明で少し触れましたが、住宅ローンが残っていて債務整理する場合に「住宅ローン特則」と呼ばれる制度が存在します。

もしあなたが、住宅ローン以外にもカード会社(クレジットカード・消費者金融・銀行)の借金返済も抱えていながら債務整理を検討する場合に、個人再生の手続きでは、住宅資金貸付の借金に関して住宅ローン返済を継続して、債務整理対象から除くことができるというものです。

債務整理には、個人の再生を図る機会を持たせることが目的の法的手段ですので、このような特則が設定されています。

★債務整理後にまた住宅ローンを新たに組めるようになるの?
債務整理後、すぐにローンを組むことはできません。

任意整理後は5年ほど住宅ローンを組むことはできないでしょう。
個人再生や自己破産の後では、ブラックリストに7〜10年ほど登録されるため審査に通りません。

その間にローンの審査に通りやすくなるように再生を図っていくために、住宅ローンの審査について知っていきましょう。

・住宅ローンの審査
住宅ローンの審査は主に以下の項目です。
・契約者年収
・契約者の勤務先と勤続年数や役職
・年齢や健康状態
・金融事故記録の有無

社会的な信用やステータス、安定度合いも影響する要素となります。
・住宅ローンの審査を通す注意点
ブラックリストに載っている期間、信用情報の登録履歴を回復させることに励みましょう。
今から公共料金、スマホなど電子機器の割賦払い、賃貸家賃の滞納などをしないようにすることです。これらのことが良好なクレジットヒストリーを作ることになり信頼が積み重なる行為となります。

また、ブラックリストの登録から明ける年齢も関係してきます。
住宅ローンは最大で35年ローンですから、ブラックリストがクリアになって、再度ローンを組む時に完済する時に何歳になるのか?も審査に関わってきます。

当然、カード会社は職を退く年齢やその後何かしらの収入を持っているのかなど、年齢的な返済能力を見てくるので、それらのネガティブな推測を回避するためにも債務整理後に自己資金を貯めておくことも一つでしょう。

そうすることで頭金を多くできたりするほか、物件の価格や内装建築費などを現金一括で払える能力があれば、必然的にローンに頼る額も減るので審査が通りやすくなる一因となります。

もう一つに注意するべき点が、ブラックリストに登録されている期間が明けて、晴れてクレジットカードやローンを組める状態に戻った時にむやみにカード申請などをしないことです。

信用情報機関は、取引履歴(クレヒス)として、あなたがカードの申請をしたカード会社や日付、そして審査がどうだったのか?まで履歴を保有しています。そのため申請を受けたカード会社が情報機関を参照し審査する時に、あなたが同時期にカードを複数申請していたりすると、経済的に困っているのか?などと見られる可能性が出てしまうためです。

住宅ローンについては、同時に何社か申請をすることは普通のことですが、なるべく審査に通りそうなローンを選別することや、クレジットカードを同時に何枚も作ろうとしないほうが賢明でしょう。

・ブラックリスト喪明けを事前に確認する
ブラックリストから登録が削除されることを喪明けと呼んだりまします。
信用情報機関の個人情報は、機関で開示請求をすることができますので、債務整理後に載ってしまったブラックリストから完全に消えたかどうかを、ローンを新たに組む前に確認するといいでしょう。

情報機関には3種あります。
主な立ち位置は、銀行系・消費者金融系・信販系とで別れていて以下のとおりです。
銀行系:KSC(全国銀行個人信用情報センター)
消費者金融系:JICC(株式会社日本信用情報機構)
信販系:CIC(割賦販売法・貸金業法指定信用情報機関)

これらの機関は情報を共有しているので、あなた自身に影響のあった機関だけの情報開示だけでも良い場合もあるでしょう。情報開示の方法はネット・電話・窓口とあり、機関によって個人確認のための必要書類や手数料が違うのでそれぞれのサイトで調べてください。

・債務整理した債権者(カード会社)と違う先を利用する
ブラックリストの喪明けをしても、あなたが債務整理した経験のあるカード会社の内部の記録には、債務整理になった顧客だということは消えることなく残されていて、これを社内ブラックと呼びます。この場合は、再度の借り入れ契約はできないと考えましょう。

これは同じ銀行系列に属す子会社のカードでも社内ブラックとされる傾向にあるようです。

また、債務整理した金融機関とは別の口座に貯蓄をしていき、この実績を誠実に積み重ねていくことで、その金融機関の住宅ローンを使うと審査の好条件になるケースもありますので参考にしてください。

他にも比較的、審査のゆるい金融機関もありますので、あなたが債務整理したカード会社とは別の機関で比較していくのも手でしょう。ただし、金利の高さもチェックポイントとして忘れないようにしましょう。

・家族や配偶者の名前で契約する
ブラックリストは、あなた本人以外には影響はありませんので、もし配偶者に支払い能力がある場合には、配偶者の名義でローンを組むこともできるでしょう。

ただし、あなたがまだブラックリスト登録期間中だと、審査の時に同じ姓名と同じ住所だった場合、破産者と同じ生計を立てている同居家族として、その世帯全体の経済状況を懸念されたりすることもあり、限度額を低く設定され住宅ローンのような大きな借金はできない可能性も稀にあります。

・債務整理後のローン手続きや購入物件の手続き
債務整理後のブラックリスト喪明けをしてから、改めてマイホームを検討する場合、これまでに説明してきた審査に関わることやクレヒス、そして信用の構築に要する時間と並行して、物件購入の続きとの絡みをうまく段取っていく必要があるでしょう。

購入を希望する住宅の選別とローン契約の準備は、ざっくりと以下の流れとなりますが、債務整理したあなたが改めて住宅ローンを組むのには、先述した信用情報内容の下調べ対応も重なって来ることを覚えておき慎重に対応していきましょう。

【住宅購入】
物件見学→購入の申し込み→必要書類の準備→契約→決済→引き渡し→登記

【ローン契約】
ローン手続き→必要書類の準備→第一次審査→申し込み→第二次審査→契約→融資

住宅ローンの契約には、事前に行う仮審査(第一次審査)と実際の融資前に行う本審査(第二次審査)があります。

第一次審査では、先にも少し触れましたが、勤務先・勤続年数・年収などを申告し、収入を証明できる書類と購入希望の物件資料とを共に提出する必要があります。
この第一次審査で判断されるポイントは、「返済負担率」です。
返済負担率とは、年収の中で住宅ローンが占めようとしている割合のことです。

もう一つには「融資比率」です。
これは購入したい物件に対して融資の比率となりますが、先にも少し触れたように頭金が多く準備できていて、融資額の比率を抑えられる場合は優良顧客となります。
頭金の目安は物件価格の2割ほど用意できていれば審査に通る可能性も高くなります。

例えば、6,000万円の住宅を購入希望だとして、頭金が1,500万円用意でき、住宅ローンしたいのは4,500万円になるとします。
この場合の融資比率を出すには、4,500万円÷6,000万円×100=75%
融資比率は75%で、これが80%以下におさまれば優良顧客だと言われています。

一次審査に通れば二次審査にはあまり心配はいりませんが、それでも安定的な収入や金銭的な余力体力を見られるほか、信用情報機関での金融トラブルのチェックがされます。

★マイホームは守れるか?と債務整理後の住宅ローンの影響まとめ
・住宅ローンの滞納をしていると保証会社の代位弁済まで進行してしまう
・代位弁済した保証会社からは一括返済を要求されることになってしまう
・強制売却をかけられる前に任意売却をすることが得策
・任意整理ではマイホームを残せるが返済が軽減される効果がなく現状が好転しない可能性が残る
・個人再生は住宅ローン特則によりマイホームを手放さずに手続きできる
・債務整理後7〜10年ほどはブラックリストに引っかかりローン契約できない
・ブラックリスト期間中に信用情報の履歴(クレヒス)を回復させることが大切
・あらためて住宅ローンを組む際は債務整理経験と関係ない金融機関で検討すること
・ローン審査で見られるのは融資比率と返済比率である

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です